退任の挨拶
任期を終えて
2020年3月末日を以て、神経難病研究センター長を退任し、4月1日より滋賀医科大学理事・副学長に就任いたしました。10年間にわたりご協力いただきました教職員・学生の皆様、ご支援を頂きました関係者の皆様に心より御礼申し上げます。木村宏前センター長の後を引き継ぎ、着任した時は、神経難病研究推進機構・分子神経科学研究センターとして、基礎研究を中心として最先端の神経科学研究に取り組んでおりました。
神経難病を解決するというセンター創立時の理念をより明確にするため、2016年4月に神経難病研究センターに改組し、基礎研究ユニット、橋渡し研究ユニット、臨床研究ユニットを設置し、基礎研究の成果を臨床研究につなげ、社会還元する体制としました。その後、外部資金の獲得額は、改組前の約4倍に、論文数は2倍以上に増加しています。2019年6月に開催されましたアドバイザリーボードによる中間評価でも高い評価を得ることができました。2020年3月には、長年取り組んできたアルツハイマー病の遺伝子組換えモデルザルをJournal of Alzheimer’s Disease誌に発表することができました。4月にNHKはじめ、テレビ、新聞で報道され、神経難病の解決に向けた社会の期待の大きさを改めて感じました。
社会の高齢化に伴い認知症をはじめとする神経難病の患者数は、ますます増加していくことが予想され、神経難病の解決は、喫緊の課題です。西村正樹センター長のもとで、神経難病研究センターが、ますます発展され、神経難病の解決に向けて大きく前進されることを心から祈念いたします。
2020年4月吉日
滋賀医科大学 理事・副学長 遠山育夫
Ikuo Tooyama, MD, PhD
Vice-president
Shiga University of Medical Science